36『ダウン・ツ・ヘヴン』

ダウン・ツ・ヘヴン―Down to Heaven
ダウン・ツ・ヘヴン―Down to Heaven』 森博嗣 中央公論新社 ¥1,800 ISBN4-12-003644-8
バイト先で平積みになっているのを見て即買い。昨日発売だったのね……週1日勤務じゃ以前にも増して新刊情報に疎くなっていくなあ。アー。以下ネタバレというほどではないですが内容にちょろりと触れているよ。


で、忌々しいことに書影が出ないんですが、今回の空は一面グレイ。『スカイ・クロラ』の真っ青な空や『ナ・バ・テア』の息を呑むような夕焼けに比べてどうもスッキリしない色合いです。物語も表紙の色合いのようにやや重苦しい感じ。水素が以前ほど自由に飛べなくなってくるのを象徴しているよう。こうやって『スカイ・クロラ』に返ってゆくわけね……。描写の巧拙ではなくて、無我の状態をただそこに書き表したみたい。3冊中それが一番顕著だと思いました。ローパスとか言われても何が何やらさっぱりなので調べてみようかなあ。前作を読んでから今回新刊を読む間に1度飛行機に乗っているので、雲の上の美しさとか宙に浮いているときの感覚は少しだけ分かるようになりました、が。