茹でた。これでもかと塩を入れて、ぐらぐら煮立った湯の中に憎しみを込めてパスタを放り込んだ。熱湯に翻弄されてくるくる回転するのを眺めながら心の中で悪態を吐く。何度も。
私ばっかり必死になってて馬鹿みたい。滑稽だ。悔しいよ。傍にいろっていう理由もまだ聞かせてもらってない。そのくせどこにも行くなって言う。不満を溜め込んでも強気な態度に出られない。捨てられるのが怖いから。好きなのに大嫌いだって言いたい。でも離れていかないでって思ってる。
ぐるぐる。鍋の中身みたいだ。
茹で上がったパスタにその辺にあったレトルトのカルボナーラソースかけて一気食い。おいしかったけど虚しい。朝から何やってんだろう。