18『オイディプス王』

オイディプス王 (岩波文庫)
オイディプス王 (岩波文庫)』 ソポクレス 岩波書店 ¥301 ISBN4-00-321052-2
この間NHKで放送していた蜷川幸雄演出の舞台をきっかけに、読んでみようかなという気になりました。30日のスロカのライヴ前、下北沢の古書店にて¥200で購入。終盤に向けてゆっくりと確実に昂ぶっていく期待や不安のような感情が、オイディプスが真相を知った時の衝撃と同時に解放されて、カタルシスがもたらされるのだよね。ただただ圧倒されるほかない。黙読の後、音読もしてみた。なんとなく。
観客(読者)は早い段階で事の真相が分かっているわけだから箱庭を見下ろす感覚で物語を追っていくんだろうと思うんだけど、それはあれかな、志村ー、後ろー! のような感じなのか(どうだろ)。
後書きで訳者が“ソポクレスは『オイディプス王』の構成において、「真相の発見(アナグノーリシス)」と「運命の逆転(ペリペテイア)」に集中した”と書いているのを見て、『ペリペティアの福音』の由来はそこかーなんていう全然違うところに思考が飛びました。とにかく音読が楽しかった……!