throwcurveのこと
真空メロウが撤収した後、メンバーが出てきて準備を始める。セキヤマさんがちょうど目の前に水を置く。2リットルのペットボトル……。思わず「でか!」て口走ってしまった。相変わらずエフェクターがいっぱい。色んな音を出すもんね。どれでどんな音がでるんだろうと目が皿の状態。小山さんのスネアはやっぱり何かが違って聞こえるのです他のバンドよりも。乾いてるような。背筋が伸びる。中村さん、菅田さん、小山さんが袖に引っ込んでもセキヤマさんのチューニングは続く。そのうち登場SE鳴り出してしまって、(え、いいの、これ、だいじょうぶなの???)て。うん。杞憂でしたけどね。セキヤマさんも袖に引っ込んでしばらくの後、throwcurveが我々の目の前に姿を現したのでした。
セットリスト
- ベッドタイマー
- ノーモア
- 電波スリープ
- ドーナツと魔法と針
- 東口
- アルファ
- 無音ノート
- ghost note
- ハッピー
- レム
- センリツ
- ステレオ
- 841
- フレッシュ
- 3番線(en1)
- used(en2)
1「ベッドタイマー」
前日までに、一曲目はノーモアだろうっていう予想をたててたんですが、どっこいベッドタイマーですか。最近のライブではノーモアが最初に来ることが多かった(ように記憶している)から意外、でした。一番手にああいうミドルテンポの曲ってどうなんだろうって、びっくりしながらも思ってたんですけど、中村さんが歌いだしたらそんなことどうでもよくなってしまった。いいんだよ、これで。拍が重く沈むのが気持ちいい。「かまってよ かまってよぅ」は、ずるい。位置関係のせいか、ヴォーカルが聴こえにくい。必死で耳を澄ます。
2「ノーモア」
2曲目がノーモアだったんだけど、音にひっかかりを感じた。何かが違うような。揃ってないような。ドラムが合流してからそれは薄れたんだけど、ちょっぴり残念な部分だった。ほんのちょっと。相変わらずこの曲はベースがすごい。うねるうねる。それを感じたいがために菅田さんを凝視。ベースの位置低! 手ぇ長ー! throwcurveの静の位置にいながらもベースラインは動きまくり。線を頭の中で実際に描くとどんだけ上下動が激しいか分かる。思っても言わなかったけど、やらしいんだよね。いい意味で。「残り4ピースで〜」の部分でセキヤマさんのギターが高音で鳴るんだけど、一瞬小粋にうねったりなんかして。それを間近で浴びて頭の中が真っ白くなった。2曲目なのに。中村さんは目を瞑ったり、かと思えばカッと見開いたり。目の力が凄い人だといつも思う。何であんな、高音が伸びやかに出せるんだろう。「繰り返される」のところ。
3「電波スリープ」
しばらくぶりに聴いた。やっぱりヴォーカルが聴こえづらい。悔しい。セキヤマさんとの掛け合い(?)の部分、不思議とごちゃごちゃして聴こえたりはしないんだよなあ。セキヤマさんが何て歌ってるのか私には未だに聴き取れない。ちょっと上から自慢げに見下ろした感じのする歌。小山さんのリズムを取る姿、軽快で見ていて嬉しくなってくる。
4「ドーナツと魔法と針」
中村さんの左手の指が魔法みたいに動いてあのイントロが流れる。内側から笑い出したい気持ちが溢れてくるのを感じる。歌の入りが黒砂糖みたいな感じなのにサビに入ると途端にプレーンになる。不思議。サビで高らかに鳴ってるセキヤマさんのギターが好き。最初はすましてるくせに、ソロの動きといったら。目の前にグワーて出てこられて圧倒されて半歩後ずさってしまった。歪みと正位置のギャップを感じた。
5「東口」
throwcurveが「不条理」と評される所以はこの曲にあるんじゃないかしらと思う。メロディラインが性格悪そうな、世の中をとにかく斜めに見て、自分は少し離れたところから見てるんだぜっていう勝手な自覚を持ってるみたいな歌。あくまで私の考えね。中村さんしか見てなかった気がする。あとはずーっと揺れてたから。手元ばかりを見てた。このあたりから音量が直ってきた。歌声が聴こえやすくなる。
6「アルファ」
セキヤマさんが指をスライドさせるたびにポワ〜ンていう(何て表現だ)音がする。よくよく見たら中指になんかはめてたのね。私、失礼なことに東口とアルファの歌詞を覚えて無くって、だからすごく悔しい思いをした。やっぱこの2曲はライヴで聴くほうが何倍も素敵だ。やっぱりこの曲も中村さんの左手ばかり見てた。だから歌ってる表情を見てはっとすること数回。幸せすぎて眠くなるよこの歌は。いつもそう。
続く